茨城県の北茨城市企画政策課様と共同で、移住促進事業の一環として、「アート×移住」をテーマとしたプロモーションを行いました。
北茨城市の魅力 ―豊かな太平洋の海の幸と美しい阿武隈山系の緑に囲まれた、自然と文化が調和する街―
北茨城市は茨城県最北端に位置する人口約4.1万人の市で、福島県との県境にあり、首都圏や南東北エリアへのアクセスもスムーズな交通の拠点となっています。
東は太平洋、西は山々に囲まれた地勢から、夏は涼しく冬は温暖な気候に恵まれており、近年の気候変動下においても年中を通して非常に生活がしやすい土地です。また、近代日本美術の大家・岡倉天心が愛した「五浦海岸」や、全国的に有名な冬の味覚「あんこう鍋」に代表される、地域固有の豊かな自然・食文化が日常のすぐそばに息づいている点も大きな魅力の一つです。

移住における課題と事業の方向性
北茨城まで、東京から約3時間。
アクセスの問題もあり、移住促進が難しいという現状がありました。
また、地域の魅力や制度に関する情報発信ができておらず、他地域との差別化にも課題が。
あまり知られていませんが、北茨城は「アート」にゆかりのある場所。かつて岡倉天心は、北茨城・五浦を“東洋のバルビゾン”(19世紀、フランスの画家たちが集った村)と称し「日本美術院」をこの地に置きました。横山大観など多くの芸術家が生まれ、日本美術を世界に発信した場所なのです。
そこで、「アート×移住」という軸で北茨城への移住を考えるきっかけを作るべく、移住促進事業が発足いたしました。
実施した3つの企画
①都内にて『北茨城市「アート×移住」セミナー』開催

2019年11月6日、アーツ千代田 3331(東京都千代田区)にて『北茨城市「アート×移住」セミナー』を開催いたしました。
本セミナーは、一人でも多くの方に北茨城のアート移住を知ってもらうため、美大生やクリエイター、デザイナー、起業志望者といった潜在層へ広く間口を広げる狙いです。
「アートでどう食べていけるか?」という関心の高いテーマから地方での生き方を深掘りする構成とし、当日は参加者にアンコウ鍋や軽食もふるまわれました。
②お試し居住

北茨城市への移住を検討している方向けに、5日以上3か月以内で滞在できる住宅を利用できる制度が「お試し居住」。利用者は北茨城市への移住に向け、現地の暮らしを体験することができます。
美大生・クリエイターや起業志望者など移住潜在層に間口を広げ募集。告知面ではFacebook・Instagram広告によるオンラインアプローチに加え、大学やアート関連施設、コワーキングスペース等でのチラシ設置といったオフライン施策を併用しました。そこから専用ランディングページへ誘導し予約へと繋げるマーケティング導線を設計しました。
③アート移住体験ツアー

“自然とアート”をメインテーマに据えたツアーを2回開催いたしました。いずれも「地方暮らしを考えている」「北茨城市に興味がある」「アート/アート活動に興味がある」「移住者に話を聞きたい」といったモチベーションのある方がターゲットです。
1. 日帰りツアー(2019年12月7日)
「五浦六角堂」や地域おこし協力隊員が改修した古民家「ARIGATEE」の見学、「ガーランド」作り体験など盛りだくさんのツアーを催行いたしました。
2. 1泊2日ツアー(2020年1月18日~19日)
北茨城には、五浦海岸をはじめとし様々な景勝地があります。希望者にOLYMPUS様よりカメラ機材を貸し出しいただき、“フォトツアー”として催行。1泊2日で「五浦六角堂」や花園神社などを訪れました。
実際にイベントに参加した人からは、「美大出身者として、地方でのアート活動や生活に希望を感じられた」「地元の方々のアットホームなおもてなしや、アトリエでの交流が非常に魅力的だった」「都心から近く、自然と文化が融合している地域のポテンシャルを実感した」といった声が寄せられました。
実施結果の分析
本事業を通じて得られたリアルなデータと検証から、今後の地方創生・移住促進プロモーションにおける重要な成功要因を以下のように導き出しました。
カスタマージャーニーに沿った段階的アプローチの重要性
単発の広告告知ではなく、「①ツアー(関心形成)→ ②セミナー(制度理解)→ ③お試し居住(定着化)」と、参加者の検討フェーズに合わせて段階的に引き上げる導線設計が成果率を高める鍵になります。
セミナーの集客など課題は残りましたが、ツアー参加者からの評価は高く、北茨城市としてのポテンシャルを感じる事業となりました。
地域の観光資源巡りだけでなく、現地住民や先輩移住者との「生の対話・交流(コミュニティ体験)」こそが、移住検討への強力な決定打となります。今後は自治体や現地の方々とコミュニケーションを促進し、実移住に向けあらたな企画をしていきます。
弊社では、自治体の移住定住をはじめ、観光、ふるさと納税、そして一貫したシティプロモーションなど、多くの事例がございますので、お気軽にお問い合わせください。