置賜地方とは現在の山形県内陸部南部をさす地名で、奥羽山脈、吾妻山地、 飯豊山地に囲まれた盆地であり、米沢市を中心に南陽市、長井市、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町の8市町がある。
2009年NHK大河ドラマ「天地人」が大人気放映されましたが、その後半のメイン舞台として取り上げられているのが米沢を中心としたこの置賜地方である。古代から交通の要所で軍事的拠点であった置賜地方は、鎌倉時代に長井氏が米沢城を築き、領国経営を行った。その後伊達氏がこの地に入り210年間治めた後、豊臣秀吉の奥州仕置きにより蒲生氏郷、失脚後は直江兼続が配され、関が原の戦い後には西軍方についた兼継の主君で会津120万石の太守上杉景勝が減封され上で米沢に移され幕末までの272年間を納めた地である。
上杉景勝に移封された際の石高は会津時代の1/4である30万石であると言われているが、景勝は家臣の召し放ちを極力行わなかった事から6000名の士卒が従い、財政を逼迫したと言われている。しかし、今回の「天地人」の主人公である直江兼継が殖産興業や鉱山開発を奨励し石高向上の為に直江石堤を築き治水事業を行う等、多くの家臣を養っていくために尽力したといわれている。江戸時代には上杉鷹山等の名君を生み置賜地方は上杉氏の領国として幕末を迎えることになる。